書き散らしブログ

雑多に書きます。

iPhoneの修理屋さんの選び方(と結局修理が不可能だった話)

iPhoneの修理屋さんの選び方という題名ですがAndroidスマートフォンの場合でも同じような選び方でいいと思います。

iPhoneの調子が悪くなった

2023年5月頃から私が利用しているiPhone SE(第2世代)の調子が悪くなってきた。

どのように調子が悪くなったかというと、

  1. Dockコネクタ(Lightning端子)の接触が悪くなった
  2. ドラクエウォークを起動しているとだんだん処理落ちしてくる

といった感じ。

 

1つ目の接触不良は、iPhoneが「ある程度の防水機能」を備えていると思い込んでお風呂にそのままiPhoneを持ち込んで操作していたことが原因だろうと推測。

 

調子が悪くなってから知ったのだが、iPhoneは防沫・耐水・防塵性能を備えているのであって、防水機能は備えていない。

また、お風呂のような湿度の高い環境では利用を控えてほしいという記述もあった。

*1

 

つまり、端末にとって良くない環境(特に湿気がまずそう)で一定時間使っていたのが原因と考えた。

 

2つ目の処理落ちについては熱暴走が原因と推測。

 

元々CPUやGPUをフル活用したり、(バッテリーセーバー機能があるとはいえ)常時画面が点灯しGPS機能も常時利用するゲームであることから発熱するのはやむを得ないと考えていた。というか、処理落ちについては3年前の端末であることから自然なものと考えそもそも気にしていなかった。

が、これが修理に出したことによって端末の故障が原因だということが発覚した。

 

重い腰を上げ修理を決断

端末の不調に悩まされる中、修理に出すと少なくとも数時間端末を手放さなければいけないことや、上手く通電すれば充電はできることからだましだまし使っていた(実を言うとインターネットに依存しているし、修理に出した場合に修理屋さんの周りでインターネットなしで数時間暇を潰す手段が思いつかなかったというのが最も大きな理由だが)。

 

しかしながら、同行してくれる人の確保に成功しWi-Fiのみでしか利用できない端末もテザリングでインターネットに接続できるようになったこと、誰かといればまあ暇は潰せるだろうということでiPhoneを修理に出すことにした。

 

iPhoneの修理には主に4つの方法がある。

  1. Apple公式に修理を依頼する
  2. Apple 正規サービスプロバイダ(以下正規プロバイダと表記する)に修理を依頼する
  3. 街の修理屋さん(正規プロバイダでないもの)に修理を依頼する
  4. 自分で修理パーツを揃え修理する

このうち、4の手法は手先が不器用であることや修理が失敗した際のリスクを考え真っ先に切り捨てた。

 

また、1と2の方法では修理に何日かかかること、端末内のデータがすべて消去されること、Dockコネクタの不良の場合は端末交換になりかなりの金額(自分の場合は37,400円)がかかることからこれも諦めることとした。

ちなみに手持ちの端末の購入時の価格は54,780円である。さすがに老い先短い端末の修理に7割弱の価格は出せないだろう。

 

となると残された方法は3の「街の修理屋さんに依頼する」のみとなる。

だが、この手の店は数多くあり、クオリティもかなりばらつきがある。

そこで、どのような店に依頼するのがよいか判断するため、街の修理屋さんについて詳しく調べたり、iPhoneの修理の方法について得た知識を述べていき、私の判断基準について述べていきたい。

また、この記事を読んだ方の判断の参考になれば幸いである。

 

修理屋さんの選び方

ようやく本題である。

私が修理を依頼する際は次のポイントをチェックした。

  1. 独立系修理プロバイダであるか
  2. 修理の様子がWebサイト上で確認できるか
  3. 修理にかかる時間・修理の価格が適切か

それぞれについて詳しく説明していく。

 

まずは独立系修理プロバイダであるかという点である。

そもそも独立系修理プロバイダというもの自体があまり知られていないと思われるため、まずは独立系修理プロバイダについて説明していく。

 

独立系修理プロバイダはAppleの認定を受けた修理店のことである。

ただし、正規プロバイダとは異なり保証期間を過ぎたもののみしか正規修理を行うことが出来ない。

また、Apple公式や正規プロバイダでは多くの修理が本体交換となるのに対し、独立系修理プロバイダではiPhoneを構成する部品単体の修理を行うことができる(一部除く)。

さらに、修理の際に使用する部品は基本的に正規部品であり、非正規部品を使用した修理で表示される「不明な部品」表記などが表示されない(かわりに「Apple純正部品」と表示される)。

これはiPhoneを将来的に売却する際に重要で、「不明な部品」表記がある場合は売却価格が大きく下がってしまったりジャンク品扱いとなってしまう。

 

他にも独立系修理プロバイダ認定を受けるために、Apple公式の修理トレーニングを積んだ技術者がいること、Appleが指定する環境で修理をしなければならないと定められていることから、高品質な修理が期待できる点も非正規の修理屋と比べて魅力的である。

 

ちなみに、独立系修理プロバイダではApple公式に近い修理サービスを提供しているが、非正規の修理屋と同じく非正規部品を使用した修理も行っている店舗が多い。

例えば、Dockコネクタの修理はiPhoneiPadの故障で多いケースであり単体修理の依頼が多い(と推測される)が、公式では端末交換となりAppleから純正部品が提供されていないこともあり必ず非正規修理となるからである。

ただし、Appleが指定する環境による修理は期待できるのでやはりAppleの認定を全く受けていない非正規の修理屋と比べて高品質であることが予想されるだろう。

 

 

 

次に修理の様子がWebサイト上で確認できるかという点である。

 

独立系修理プロバイダとして請け負える修理であれば安心できる環境での修理がされるが、非正規としての修理の場合はAppleが指定する修理環境以外で修理作業を行っている可能性も考えられる。

そのため、非正規修理の様子がWebサイト上で確認をすることをおすすめしたい。

 

多くの修理屋では「iPhone◯◯の修理を行いました!」といった記事を乱発している。

その記事の内容に修理環境が確認できる写真があるかどうかを確認し、その環境が独立系修理プロバイダの修理環境(=Appleが指定する修理環境)と一致しているかをチェックするのである。

独立系修理プロバイダの修理環境についてはGoogleで「独立系修理プロバイダ」と画像検索をすれば確認することができる。

静電気防止用マットの上で修理をしていれば少なくとも修理環境は問題ないであろう(ちなみに独立系修理プロバイダでは緑色の静電気防止マットを使用しているようだ)。

逆にマウスパッドの上や静電気対策がなされていないような修理環境の場合は、高品質の修理は期待できない可能性があるので注意が必要だ。

 

ちなみに、耐水性能等があるiPhoneは内部にパッキンが貼り付けられている。

このパッキンは分解する際に必ず破損するため、修理を完了しもとに戻す際に新しいパッキンを貼り付けているかどうかも必ず確認しておきたいところである。独立系修理プロバイダでは必ず貼り付けられる(そうしないと耐水性能等を維持できないため)。

 

 

 

最後に、修理にかかる時間・修理の価格が適切かという点である。

独立系修理プロバイダの修理サービスは原則としてどの店舗でもだいたい同じ価格である。

店舗によっては重度破損の場合や非正規部品から正規部品への交換の場合は追加費用が発生するといったこともあることには注意が必要である。

 

一方、非正規としての修理の場合は、店舗によってかなり価格差がある。

これは、修理に使用する非正規部品の品質のばらつきや修理手順が店舗ごとに異なるからだと推測される。

今回私が修理をお願いしたのはDockコネクタの修理であるためこちらを例として挙げるが、独立系修理プロバイダ認定を受けていない店舗A(以降このような店舗を完全非正規店と呼称する)では修理時間が30分、費用が7590円(税込み)であった。

一方、独立系修理プロバイダ認定を受けている店舗Bでは修理時間が数時間、費用が12000円(税込み)であった。

 

独立系修理プロバイダ認定を受けている店舗の場合は上述した通り、Appleが指定する環境でAppleが指定する方法でiPhoneを分解し修理を行っていることが推測できるため、ちゃんとした修理には数時間かかるといえるだろう。

 

ちなみに、私が調べた限りDockコネクタの修理で独立系修理プロバイダ認定を受けている店舗で修理時間が1時間を切っている店舗は1つも見当たらず価格も全て1万円を超えていた。

修理時間が1時間を切っており価格が1万円以下の店舗はすべて完全非正規店であった。

 

結局どうなったのか

上記の点から検討を行った結果、独立系修理プロバイダ認定を受けている店舗Bの非正規修理をお願いすることにした(Dockコネクタの修理は非正規修理しか行えないため)。

独立系修理プロバイダとしてDockコネクタの修理が行うことが可能だったらそちらを選択していただろう。

 

私が利用しているiPhone SE(第2世代)は本体カラーがレッドであり、対応するDockコネクタの在庫がなかったためiPhoneの修理をする際は、事前に予約や問い合わせをすることをおすすめする。

 

しかしながら修理をお願いしたところ、結果は「修理は不可能」というものだった。

修理屋さんのほうでDockコネクタを入れ替えて電流を測定したところ、修理をしても電流量が安定せず、Dockコネクタの交換だけでは問題を解決出来ないため修理は不可能とのことだった。

このことからDockコネクタの故障だけではなくもっと根本の部品、いわゆるロジックボードのコンデンサが故障している可能性が高いとのことだった。

また、動作が不安定なのもロジックボードのコンデンサが故障しているからと教えていただいた(ここで処理落ちが端末の不具合であることを知った)。

 

結果としては、症状を解消することが出来なかったが問題の原因が分かったことは大きな収穫だった。

また、独立系修理プロバイダというものを知ることが出来たということは、これからもiPhoneを使い続けていくにあたって大きな価値があった。

 

今の端末は諦めて2ヶ月後に発売されるであろうUSB-CになったiPhone 15を買おうと思う。